スペース高野店 - ワシも言いたい!

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2008年05月16日

ああ、藤本



相変わらず阪神は絶好調である。
開幕当初、今年はクライマックス・シリーズを勝ち上がるのではないかと考えていたのだが、このままペナントを押し切ってしまいそうな勢いである。
今年の阪神はすべてにおいて例年と違う。
赤星がピンピンしている。こんなにも良い選手だったのだと痛感。そういえばかつてはメジャーを震え上がらせたほどの男である。
平野という繋げられる選手が加入した。それにより赤星がさらに活きる。平野は守備での貢献度も大きい。守りに締まりを感じる。
余談ではあるが現阪神コーチの吉竹、和田なんかも一流の繋ぎ師であったのだろう。ただ、前後が真弓とバースでは繋ぎなど必要なく、和田を擁しても活きない大野の抜擢など、どこかスットコトンな野球をやってきたのも阪神である。
良きパートナーに出会ったという点においては、赤星より平野の方が恵まれたのかもしれない。
新井の活躍は計算通りであろう。まあ、ここが誤算ならえらいことである。広島の未来を奪い取ったという点においては引け目を感じるが、長い歴史の中でこれぐらいわがままな時期があっても少しなら許せるだろう。
と、上位3人だけで去年までの阪神にはなかったものである。赤星も含めて新勢力といって過言ではない。
だが、もっとも優れた新勢力を1人あげろと言われれば、躊躇することなく鳥谷の名を出す。
ついに、ようやく、その素質が開花した。
走攻守3拍子に優れ、大学三冠をはじめとして記録ずくめでプロの世界へ。
将来的に日本の野球界を背負って立つと言われ、15年は阪神のショートは不動と呼ばれたほどの新人であった。
ところがプロ入り後はパッとせず、成績もプレーもなんとも地味。消えていった数々の選手を彷彿とさせる中途半端ぶりでスタンドの野次を受け続けた。昨年など金本に名指しで気合いを入れられる始末。自主トレを共にするパドレス・井口は「日本代表のショートを守っていなければならない選手」とハッパを掛けた。
そして今年、何があったのか突然内角の難しい球を鋭いスイングで右へ引っ張れるようになった。
外角をライン際に放つ技術は素晴らしいもの。動きがシャープになったためか守備や走塁にも積極性が生まれた。去年までとはまるで別人。
結果、現在のところ得点圏打率リーグトップという成績。
今年は首位打者を取るだろう。チームが勢いづいておれば間違いなくその中心には鳥谷が存在しているはずである。
で、ここまで褒め称えてきたのだが、かなりムズムズしてきたので最後にひとこと。
まあ、阪神ファンとしては強い阪神より弱い阪神の方が落ち着くわけである。高級ブランデーはたまに飲むから有難いわけで、普段グビグビ飲むのはビールで十分である。
阪神ファンに高級志向などあるわけがなく、優勝だ、日本シリーズだといった懐石料理より、解任や放出といったストーブリーグ話を肴に露店で一杯引っ掛けるのが何より。
ボテボテの内野ゴロを打たされる今岡や、ここだけはという場面できっちりポップフライを打ち上げる藤本に安堵するのが本音である。
すべてがワンランク上に成長した中でいつまでも青い実のままのダメ虎戦士が漂わせる哀愁。
村山、中村勝、藤田、吉田、野村と時代を経ても変れなかった阪神の阪神らしさである。
今宵もベンチではしゃぐ岡田の姿。阪神の快進撃に慣れないのは、毎晩あの顔がテレビに映るからなのだが、あの男の野球には理屈もへったくれもないのだろう。
嬉しい誤算。あの顔はそう言っている。

八朔












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